拙著「Excel×ChatGPTでビジネスが加速する!AI仕事術」に多くの反響をいただきありがとうございます。
本書の第5版(2023年3月29日発刊)では、
第1章に、「1-6 個人情報や機密情報を取り扱う際の注意」を加筆しました。
ChatGPTで重要なデータを取り扱う際の注意点を記載しております。
重要な内容であり、かつ第4版までの既刊には記載されていなかった内容であるため、本記事にはその全文を公開いたします。
Kindle電子書籍版の方は、以下の方法で、最新版の電子書籍をダウンロードし直すことができます。
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1-6 個人情報や機密情報を取り扱う際の注意
① ChatGPTに個人情報や機密情報を入力しないこと
ChatGPTでは、ユーザーが入力したデータがAIモデルの学習や改善に利用される可能性があります。そのため、個人情報や機密情報をChatGPTに入力することは避けるべきでしょう。
② データ収集拒否の申請フォーム
OpenAIによれば、ユーザーの入力データをAIモデルの学習や改善に利用しないようリクエストできます。以下のフォームに必要事項を入力し送信することで、リクエストを申請できます。
※申請完了まで数日かかる場合があります。
※フォーム内の「Organization ID」や「Organization name」とは、OpenAIにログイン後、次のページで確認できます。
https://platform.openai.com/account/org-settings
③ 「ChatGPT API」ならデータを利用されない
一方、「ChatGPT API」(ChatGPTを外部アプリケーションなどから利用する機能)の利用規約によると、「ChatGPT APIを通じて送信されたデータは、AIモデルの学習や改善に利用されない」という旨が明記されています。
https://openai.com/policies/api-data-usage-policies
(原文:”OpenAI will not use data submitted by customers via our API to train OpenAI models or improve OpenAI’s service offering.”)
なお、本書の第5章で紹介している「GPT関数」では、「ChatGPT API」を利用しています。プログラミング不要で手軽に「ChatGPT API」を利用する方法として、参考にしてください。
[注意]
上記の②と③の対策を講じたとしても、入力データは30日間、OpenAIのサーバー上に保持されることにご注意ください。
④ 社内利用ガイドラインの参考例
株式会社Zaimは、ChatGPTなどの生成AIのビジネス利用に関する社内利用ガイドラインを公開しています。
同社のガイドラインでは、データを「極秘」「社外秘」「公開」の3つに分類し、
- 「公開」はChatGPTで利用可能。
- 「社外秘」はChatGPTでは利用禁止。ChatGPT APIでは利用可能。
- 「極秘」はどちらの利用も禁止。
という基準を設けてルールを規定しています。
ChatGPTをビジネス利用する上でのガイドラインとして大変参考になると思います。
詳細は以下のページをご参照ください。
https://blog.zaim.co.jp/n/n641fc2e19933